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<初登校日(1)> [片いなか・ハイスクール]

「片いなか・ハイスクール」連載第17回
<初登校日(1)>

今後もうこんなことはないかもしれない、アロン、レソフィック、勇夫の3人は一番最初に教室に到着した。

教室の前に行ってみると、入り口に段ボール箱があり、その中からカードを拾うと座席番号が書いてある。ランダムに座席を決めるため担任が考えたものだが・・・

アロンは手にしたカードを見て
「窓際の後ろの席がいいな」
というとカードを元に戻してガサガサと箱の中からカードの束を取り出した。
その中の数枚をレソフィックは取ると
「やりい、窓側2列目一番後ろ発見。あ、窓側後ろから2番目もあった」
「あ、ずりーぞ。俺も」
と箱の中の残りのカードを物色する勇夫。するとアロンが
「4列目の一番後ろがあった。窓側あるか?」
とりあえず一番後ろのをキープする。
勇夫が
「へっへっへ、じゃあ窓側一番後ろは俺のものだな」
とカードをめくっていくが、見つからない。
「あれ?おかしいな・・。3列目の一番後ろはあったぞ」

すると廊下の向こうから人影が見えてきた。アロンが
「やべ、誰か来るぞ。勇夫、早く見つけるか、それであきらめろ」
「ち、ちっくしょう。やむを得ぬか」

やむなく窓側にかたまるのをあきらめ、左後ろの右から一列に後ろの座席を陣取ることにした。レソフィック、勇夫、アロンの順である。

後から来たのはメガネ娘、小泉裕美子であった。アロン達は証拠隠滅のため、自分たちでよーく吟味した席に座って何食わぬ顔でいた。裕美子はしばらく座席番号の入った箱を見つめ、仕組みを理解したあと、箱に手と顔を突っ込んでごそごそやっていた。

その後ろから騒ぎが聞こえてきた。ハウルのグループである。すぐ後ろに後のクラスリーダー、チャン・リーウェイが付いてきていた。みんなが教室に着いて箱を見ると、
「何これ、座席番号だって。どれどれ。えーっと、あの辺かなあ」
とカーラ。
「ばっかじゃないの。まじめにランダムに席につく気なの?ぶちまけちゃおうよ」
とハウルが過激発言をする。
「だめだよ、ルールは守らないと!」
チャンがはやくも正義感ぶった。
「おはよう。なに、これがルール?」
喧嘩に応じそうなハウル。その性格を知っている友達クリスティンが止めに入る。
「やめなよ、一応こうやろうとしてるみたいだから、守ろうよ」
「だいじょうぶ?なんか後ろの席から埋まってるみたいだけどー」
ハウルは後ろの列に居並ぶレソフィック、勇夫、アロンに眼をやっていた。しかも裕美子もすとっとアロンの横の席に座るではないか。
「上から順に取ったらこうなったぞ。カード入れた奴が間抜けなんじゃねーか?」
とレソフィックがでたらめで自分たちを庇護する。
「そうそう」とアロン達も同調する。アロンの横に座った裕美子まで首を縦に振っていた。
「マジ?どれどれ、えー?ぜんぜんちがうじゃん。前の方だよー」
となげくハウル。
「ゴメン、私自分の取るときだいぶかき混ぜちゃった」
とカーラ。
「マジでー?ばかあ、なにすんのよ」
「いーから早くやってくれ。俺にも引かせろよ」
チャンは箱の中に手を入れて、一番上にあったカードを取り出した。

正義感リーダーは教壇の真正面の席になった。

「よかったねぇ。あんたらしいよ」
とケラケラ笑うハウル達だった。


C組座席表

                 [教壇]

ミシェル   パウロ    チャン  イザベル  シャノン ハウル
シャルロット カーラ    ダーニャ アンザック ウォルト クリスティン
キャリー   レソフィック 勇夫   アロン   裕美子  ジョン


次回「初登校日(2)」へ続く!

前回のお話「入学式(2)」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆


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