So-net無料ブログ作成

<俺の家は海賊(14):レグラド・ラーの舵の秘密> [片いなか・ハイスクール]

「片いなか・ハイスクール」連載第43回
<俺の家は海賊(14):レグラド・ラーの舵の秘密>

ワリルドノアは港を出て、沿岸から一定の距離をとると陸地と併走するコースを取った。

警部はキャビンに入ると、キャプテンシートにいるおじいさんに向って囗を開いた。
「ダリル、どういうことか説明してもらおう」
ダリルは警部の方へ向いた。
「さっき私の船から下船した子供達のうち、男の子が下船後すぐ何者かに拉致された。その子は自力で脱出したんだが、その前に脅されて、私の船にあるものが在ったことをしゃべったのだ。そいつらは間違いなくそれを奪取しに来る。だからすぐ出港した。奪取するうえで手段は選ばない連中だ。すぐ傍にいるお前達も巻きぞいを食うことは間違いなかったから、一緒に連れ出して救ってやったのだ」
「子供を拉致した?あるものを奪取するためにお前の船を襲おうとしただと?誰だ、そいつらは。ある物ってなんだ」
「そいつらが狙っているものは、お前さんらと同じものじゃないか?」
「!。レグラド・ラー号の舵か?それがここに在ったというんだな?!」

アラメイン一派はレグラド・ラー号の舵を狙っている。そして警部は保安庁の目当てもレグラド・ラー号の舵であることを明かした。舵に一体何が?

「その質問に答える前に、こっちの質問に答えろ。海上保安庁はレグラド・ラー号をなんだと思ってるんだ?しかも関心は舵だけのようだな」
「お前の方が詳しいんじゃないのか?」
「わし達は巻きぞい組だ。結果的に奴らから正体を表し、それで何者かを知ったのだ。だが舵は、いつもの沈没船コレクションにすぎん。それ以下でもそれ以上でもない」
「沈没したラー号から引き上げたのだな?どこに沈んだか知っていると。沈めたのはお前らか」
「質問に答えろ。こっちからは既に相当な情報を渡したぞ」
「しょっぴいてからゆっくり聞いてもいいがな・・」
「そんな悠長なこと言ってる暇ないぞ。ラー号が何物かを知っているなら。今この船を狙っている連中が同じなら、こうしている間にも追跡してくるぞ」
「子供を拉致したのは同じ連中だというのか」
「やったのはお前ら海上保安庁じゃないんだろう?」
「当然だ」

警部はしばらく黙ってダリルを見つめていたが、とうとう口を開いた。
「・・・ラー号はK国の工作船だったのだ」
「ふふん。そうだ、その通りだ。30年前、ラー号は本来いるべきでない海域で、しかもK国の秘密を取り返すために、我々の前に現れたのだ。・・・なぜラー号のうち、舵だけをそんなに欲しがるのだ?」
「舵を持って来い。ここにあるんだろう?」
「残念だが、ない。ちょっと前までは在ったが、出港したときには港に置いてきた」
「なんだと!」
「言えよ、あの舵には何があるんだ?」
「本当に知らないのか?」
「もう、わしは宝探しから引退したのだ。これ以上新しいお宝は要らん。お前らにくれてやることは一向に構わん。だが、筋は通せよ。まして子供達を危険に巻き込んでいるんだぞ」

アロン達は黙って一部始終を見守っていた。

「・・いいだろう。ラー号の舵には物を隠し入れることができるようになっていた。そこにマイクロフィルムが収められている」

「マイクロフィルムって?」
カーラが小声でアロンに聞いた。アロンは答えた。
「小さい写真に情報が記録してあるんだ。アナログ時代の情報記録方法だな」

「そこに何が写ってるんだ?」

原爆製造方法。P国の原爆製造技術責任者が記したもので、ノウハウがふんだんに書かれてあって、核拡散防止上、非常にまずい資料だ」

一同びっくりする。

レソフィックは叫んだ。
「作るための材料や機械は揃えても、ノウハウがなくて、この30年間K国は核爆弾を作れなかったのか!」
おじいさんは高らかに笑った。
「うちの軒先に舵を転がしていたおかげで、ずいぶん世界平和に貢献したもんじゃないか。わあっはっはっは!」
ダグラス警部は真顔のままだ。
「笑い事じゃないぞ。30年経っても諦めてない奴がいるんだ」

するとダグ・ジャンが船室に入ってきて叫んだ。

「船長!小型の船が追ってきます!」


次回「俺の家は海賊(15):追跡者」へ続く!

前回のお話「俺の家は海賊(13):リー教授」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆


Copyright(c) 2009-2010 TSO All Rights Reserved


にほんブログ村 小説ブログ 学園・青春小説へ
にほんブログ村

nice!(2)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 2

コメント 3

TSO

お気付きかもしれませんが、ここんところ予約アップデートにしてます。

So-netのアクセス解析でRight-Worldを見ると、メインブログとは読者が違うようです。当然か、カテゴリが違うんだから。
そしてこちらは携帯電話でアクセスしている人が見受けられるんですね。ありがとうございます。
携帯向けの小説はそれようの書き方もあるようですが、こちらはぜんぜん意識してませんです。マンガも4コマなので見やすいのかも。

by TSO (2010-03-25 00:53) 

TSO

ヒロさん、niceいつもありがとうございます。(^^)/
新シーズン?もがんばってください。
by TSO (2010-03-26 01:02) 

TSO

タッチおじさんさん、はじめまして。niceありがとうございます。作品はじっくり読まさせてもらいます。ここの小説は、マンガが描けないのでやむなく活字で記しているものなのでヘタな文章ですが、よろしくおねがいします。
by TSO (2010-03-27 22:09) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0


☆☆ 災害時 安否確認 ☆☆




この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。