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<カーラの誕生日(4):秘密のルートらしい> [片いなか・ハイスクール]

「片いなか・ハイスクール」連載第87回
<カーラの誕生日(4):秘密のルートらしい>


都会行きの電車に乗るのかと思ったら、アロンはクスス山方向へ行く電車に乗った。

「ショッピングタウンとかの方じゃないの?」
「そうなんだよ、どういうわけかもっと田舎の方にあるんだよね。というか、実は高速のサービスエリアに店を構えてるんだ。だから高速に乗り降りする車が客層なんだよね」
「それじゃ、よけい知らないわ」

電車はガラガラである。アロンに促されて端の席に座ると、アロンも横に腰掛けた。どきどきのカーラである。


ガラガラだというのにアロンはすぐ隣に座った。肩が触れそう・・・
そう思ったとたん、電車がガタンと揺れて走り出したので、カーラはふらついてアロンに寄りかかってしまった。

「あわっ、ご、ごめんなさい!」
「あ~れ~」

アロンは長いすに倒れるように大げさによろけた。もちろんわざとである。

「あー、誰もいなくてよかった!」

カーラはどう対応していいかわからない顔をしたが、しばらくしてぷっと吹き出した。

「あはは、バカみたい」
「そりゃねえよー、突き飛ばしといて」
「つ、突き飛ばしてはないでしょ」

アロンは片手をカーラの方に伸ばした。

「??」

カーラはなんだかわからず、身を引いてしまった。
引き下がられてしまったのでアロンは自分で身を起こした。

「あ・・もしかして・・起こしてってことだった?」
「大丈夫だよ、起きれたから」
「ご、ごめんね、わかんなくって・・」

『私って、どうしてこう鈍いんだろう・・』
カーラはちょっとしょげた。


少しして、カーラはちょっと覗き込むようにしてアロンに聞いた。

「あの・・これから行くところは、秘密のお店?」
「これはホタルとは違うって。みんなに教えていいよ。店つぶれないようにしないとだしね。ハウルに教えたら安泰かなあ」
「あはっ。でもハウルってそれなりにおいしくないと、ひいきしてくれないわよ。結構うるさいんだから」
「ハウルの味覚は知らないけど、勇夫はお気に入りだよ」
「アロン君も?」
「俺も美味いと思ったよ」
「じゃ、間違いないね・・・。でもそれより、高速の中のお店じゃ買いたくても普通入れないじゃない。アロン君達はバイクで行くんでしょうけど・・。今日も電車でいいの?」
「次の駅がサービスエリアに近いんだよ。それにバイクは免許取って最初の1年は高速2人乗りできないんだ。だからどのみち電車でないとなんだよ」
「ふ、ふーん。それで、サービスエリアには高速に乗らなくても入れるところがあるんだ。あ、従業員用の出入り口とか?」

アロンはにやにやしだした。

「へへへへ。秘密のルート。こっちは内緒で頼むよ」



駅を降りて15分ほど歩くと、丘の向うに高速道路が見えてきた。

「ここからは見えないけど、この丘の向う側がサービスエリアなんだ」
アロンはそういうと、丘に登っていくなにやら怪しい道、というか獣道に歩み始めた。

「ち、ちょっと、どこ行くの?」
「大丈夫だよ、行ったことあるから。ほらタイヤの跡あるだろ」
アロンが地面を指さしたところには、確かにタイヤの跡がある。見る人が見ればわかる、オフロードタイヤのブロックパターンだ。

「これ、もしかして、アロン君達のバイクのタイヤの跡?」
「ご名答ー」


次回「カーラの誕生日(5):飢えた勇夫が見つけた店」へ続く!

前回のお話「カーラの誕生日(3):思い立ったが吉日」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆



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コメント 1

TSO

xml_xslさん、くうかさん、Ainoさん、ケンケン@さん、やまさん、dorobouhigeさん、タッチおじさんさん、niceありがとうございます。




by TSO (2010-06-02 23:31) 

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