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<校外展覧会絵画展(3):写生大会(2)> [片いなか・ハイスクール]

「片いなか・ハイスクール」連載第127回
<校外展覧会絵画展(3):写生大会(2)>


しばらくしてウォルトとイザべルが到着した。

「つ・・・つかれた・・・ウォルト、べッド出して」
「なんだよ、せっかく昼寝用に折りたたみベッド持ってきたのに、イザベルばっか使いやがって。もう着いたからいいだろ!」
「それ使いごこちいいのよね~」
「ほしけりゃ買え!」

望遠鏡のような視力で2人が登ってくるのを見ていたアロン。到着した2人のところへ来た。

「なんだ、覚えのないところの椅子で休んでると思ったら、持参か」
「元彼、こいつ連れてってくれ!」

ウォルトはオリエンテーリングの後、2人が一緒に買い物をしているのを目撃して以来、アロンのことをイザベルの元彼と呼ぶことがある。
「元彼じゃねえよ」


ダーニャは丸いドームのような野外音楽堂のある方を描いていた。横にいた美女が
「ねえダーニャ、後であそこ行ってみない?ちょっと歌ってみたいなあ」
「いいわよ。野外で歌うのはスタジオと違って気持ちいいんじゃない?」


ウォルトは最後まで残った彫刻石造群が立ち並ぶところを描くことになった。イザべルはその隣である。
「抽象的な群像ばかり作って、芸術家の頭の中ってどうなってんのかね」
ウォルトがぶつくさ言ってると、あやうくそこを描くことになりそうだっに勇夫がニタッとしはがら2人に語りかける。
「うひひひ。大変なところが当たったな。早く来ないのが悪いんだぞ」
「早く来れなかったのはイザベルのせいだ。ふもとで会わなけりゃ・・・」
「だって足つっちゃうんだもん!それにあんた折りたたみの長椅子まで持ってたし。あたしの描くところもあの彫刻の何体か入ってるんだし、おあいこでしょ」
「なんでおあいこになるんだよ!俺こんな目に会う必要まったくないのに」
「レディーを助けることに悪いことはないわよ。それにしてもあの針金の束で作ったみたいなオブジェは面倒だわ」
「ま、おれはどんな面倒な形のでもなぞるだけだけど」
「どういうこと?」

ウォルトがカバンから出したのは、なんと透明な大きめのOHPフィルムのようなのだった」

「そ、それに描くの?」
「描く範囲が入るくらいのところまで下がって、透明フィルム越しに見える景色をなぞるだけっと」

秘密兵器に勇夫が反応する。
「きたーねー!」
「あたま、あたま」
最初から胡散くささを感じてたレソフィックはやっぱりという感じで叫んだ。
「何かある気がすると思っていたが、それか!」
「うへへ、あたま、あたま」
「それ、もう1枚ない?!」
「予備があるけど。これだけ俺に迷惑かけて、まだ俺から摂取するの?」
「お願~い、ウォルト様」
「元彼!これどっか連れてってくれ!」
「元彼じゃねえっての!」ちょっと離れたところのアロンが声をあげた。
「じゃあイザベル、俺描いたら、俺のに色塗るのやってくれるか?」
「色?それっくらいならいいわよ。やったあ、じゃ透明なのちょうだいね」

商談成立のようだ。


次回「校外展覧会絵画展(4):写生大会(3)」へ続く!

前回のお話「校外展覧会絵画展(2):写生大会(1)」
☆☆ 「片いなか・ハイスクール」目次 ☆☆



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コメント 1

TSO

F−USAさん、ケンケン@さん、HAtAさん、xml_xslさん、ヒロさん、Shin.Sionさん、K-STYLEさん、やまさん、niceありがとうございます。

暇がなりなくて皆さんとこ巡れずスミマセンです。
記事の方は予約更新なのでヒマ関係なく当分自動アップされていくので、続きが気になったらぜひ覗きに来てください。
by TSO (2010-09-29 23:49) 

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