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スト魔女二次小説:水音の乙女 ~第28話~ [スト魔女二次小説]

第28話「ワールドウィッチーズ扶桑食ブーム」


欧州軍部の上層部だけでなく各地の基地にも、扶桑・東南アジアからの輸送船団が護送船団方式を取っていたにもかかわらず壊滅的打撃を受けた、との話が届き始めた。
最初これを聞いて青ざめたのは基地司令と扶桑の隊員で、そのほかのウィッチ諸氏の反応は意外と冷めたものだった。

「ストライカーの部品こないかもなんだって?そしたらカールスラントの飛行脚貸してあげるよ。武器も性能いいのあるし、使っていいよ」
「リベリオンのもいいぞ。武器も弾薬も豊富にあるし、数には困らん」

だが数日にして多くの隊員の深刻な問題となっていた。扶桑食が食べられなくなった統合戦闘航空団の後方支援部隊を含む隊員諸氏が騒ぎ出したのだ。
結論から言おう。欧州の扶桑食ブームは、ひとえに料理上手の扶桑のウィッチが統合戦闘航空団の台所を握っていることが多いからなのであった。




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501統合戦闘航空団(ストライクウィッチーズ) & 統合戦闘飛行隊「アフリカ」(ストームウィッチーズ)


「ほら、坂本さん、どうするんですか! 当分白いもちもちしたご飯食べられなくなりますよ。ロマーニャのお米はさらさらしててこうはならないんです!」

宮藤は坂本の目の前に最後の扶桑米で作ったおにぎりを突き出した。それでは全然足りなくて今朝はロマーニャの米も炊いてある。

「坂本さんは今日ロマーニャのご飯食べて下さい」

そう言うと平らな皿に平べったくライスが広がる方を坂本の前に置いて、おにぎりは自分と静香とリーネのテーブルに持っていってしまった。

「お、おぉい、宮藤?」

驚き顔の坂本。

「宮藤、味噌スープもダメなのか?」

シャーリーが味噌の入っていない透明な汁を見て聞く。

「勿論です。今日は鰹出汁とお醤油の効いたお澄ましになってますが、あと数日でそれもできなくなります」
「えー? 静香がまた失敗して無駄遣いしちゃったの?」

ルッキーニが配るのを手伝っている静香を見て言うと、大慌てで静香は否定した。

「ちっ、違いますよ! そっ、そりゃクロステルマン家の味噌はちょっと事故があってほとんど使いきってしまいましたが、501所有のは宮藤少尉の厳しい指導が入ってますので、無駄遣いなどは!」
「おかげでガリアのシャトーからは、何とかお味噌の補充ができないかって問い合わせが何回も入ってきてますわ」
「あわわ! 申し訳ありません、クロステルマン中尉!」

そこに遅れて食堂にやって来たミーナが入り口の所でちょいちょいと手招きして芳佳を呼んだ。

「宮藤さん、電話が入ってるわ。ストームウィッチーズの稲垣さんから」
「え?」
「あれ?聞いたことあるな」
「ああ、マルセイユ大尉の所にいる残念賞の子だよ」

アフリカの部隊とは何かと交流の多いシャーリーとルッキーニであった。




◇◇◇




「もしもし、宮藤です」

≪あ、初めまして。わたし、ストームウィッチーズの扶桑皇国陸軍 稲垣真美と言います≫

「あ、はい。初めまして。ストームウィッチーズって、マルセイユさんのいる所でしたっけ?」

≪はい! 501の一部の方とは何度か一緒に作戦をさせてもらって……。わたしも他の皆さんにもお会いしたいです≫

「そういえば欧州に来てる扶桑の人とはあまり会ったことないなあ。わたしも会いたいです」

≪いつか遠征隊どうしで集まりましょう。……ところで本題なのですが、そちらではお味噌を作ってるって聞いたんですけど≫

「え? あはは、確かに作ってるって言うか、始めたばっかりっていうか。まだ仕込んだばっかりなんです。完成は1年先ですよ」

≪1年!?≫

絶望的な嘆きが電話の向こうから聞こえた。

「……あの、もしかしてお味噌お醤油の補給のこと?」

≪ええ。扶桑からの食材が全く入らなくなって……≫

「そっちも? 今ちょうどその事でもめてたところなんです」

≪ああ、そうなんですね。これは本当に欧州全体で起きてる問題なんだ。アフリカ軍団司令部の人達がうちの部隊に扶桑食目当てにしょっちゅう食事しに来るので、扶桑食材の枯渇は結構深刻で……≫

「やっぱりこれ、一大事じゃないですか! 天音ちゃんにがんばってもらわなきゃ」

≪あまね・・さん?≫




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502統合戦闘航空団(ブレイブウィッチーズ)


「腹減ったな~。定子に何か作ってもらおーっと」
「今日は団子を作るとか言ってたぞ」
「お、いいね。みたらし団子がいいな」

お腹を鳴らしながら背中をぽりぽりかいて食堂へ向かって歩いているのは、横須賀の横川少佐から見ると孫弟子にあたる菅野直枝少尉と、ユニット壊しの同僚ヴァルトルート・クルピンスキー中尉。
たどり着いた食堂のドアがいきなりバーンと開き、雁淵ひかりが飛び出してきた。勢いよく回転したドアにひっ潰される直枝。

「わーん、お味噌汁がぁーー! わたし今から扶桑に飛ぶ!」
「待って、ひかりちゃん!」

ひかりを追っかけて出てきたのは502JFWの台所を預かる下原定子少尉。

「痛ってえ~~」

ゆっくりと戻ってきたドアの後ろから、壁との間で伸しイカにされていた直枝が鼻先をさすりながら現れた。

「あ、直ちゃん! ひかりちゃんを止めて!」
「なんだよ、どうしたんだ?」
「扶桑からの補給が途絶えたんだって。もう基地にお味噌のストックがほとんどなくて、この先お味噌汁がいつ作れるかわからない状況なのよ。それだけじゃなくてお醤油とかも補給がないとなると、もういくらももたないわ」
「なっ! マジか?」
「味噌汁飲めなくなるの? どうすりゃいいんだ?!」

直枝とクルピンスキーも目を見開いて驚いた。

「東南アジアに潜水するネウロイが出てるんだって。それで輸送船が沈められちゃうからこっちに運べないそうなの。それでひかりちゃん、扶桑に自分で取りに行くって言って……」
「潜水するネウロイだあ? んなもん、オレが一掃してやる! オレも行く!」

直枝もだっと駆け出した。

「わあ! 直ちゃんまでどこ行くの?!」
「ネウロイぶっ飛ばしに行く!」
「そんなこと言ったって、相手は東南アジアだよ?!」
「なら転属願いか? ラル隊長んところだな!」

直枝は急転換し、階段へ向かって突撃していった。

「それはもっとダメだよ~」

直枝を追っかけて定子も階段へ向かっていった。
欧州で長期に渡って戦っている扶桑の魔女の心の支えになっているお味噌汁。これが食べられないとなると、今ある戦線を一時抜けてでも取り戻したいと思うほど、扶桑人にとってのソウルフードなのだった。

開け放された扉の向こうには、団子を頬張っているルマール少尉が立っていた。

「お味噌汁食べられないのは寂しいな……。どころでニパさん、何で正座させられているの?」

ルマール少尉は足元を見下した。そこには正座しているカタヤイネン曹長がいた。

「お腹がすいたんで、下原さんとこに扶桑菓子食べに来たんだ。そしたらついでにお茶の作法も教えてあげましょうっていうことになって、座って待ってて、しかも正座して姿勢正してって言われたんだけど、そこにひかりがやって来てなんか深刻な話になって……いつの間にかほったらかしにされて……。なあジョゼ、これってやっぱり懲罰だよな? な?」

なんとか本来の正座を教えたい下原だったが、相変わらずカタヤイネン曹長はツイてなかったようだ。

「なんだ、ここも騒がしいな」
「あらラル隊長、ロスマン曹長」
「あれ、今隊長のところに菅野さんが向かっていったような……」

カールスラントの二人は、廊下に響く喧騒につられて食堂までやってきたのだ。

「格納庫では雁淵がいきなり増槽満タンで飛ぼうとしてたから、サーシャが止めるのに必死になってたぞ」
「何かあったの?」

2本目の団子を頬張りながらも控えめにルマールが答える。

「扶桑からの補給が途絶えるっていう話があって・・」

ラル隊長は納得の顔をした。

「その件か。その件は扶桑の新人ウィッチにかかってるって話だ。世界唯一の固有魔法保持者らしいぞ」




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504統合戦闘航空団(アルダーウィッチーズ)


談話室にそろった隊員達は、ルチアナとパトリシアが淹れるお茶を飲みながら、扶桑メンバーを中心に深刻な顔をしていた。

「竹井大尉~、カレー作れますかねえ」
「天姫、カレーはインド料理だろう?」
「錦ちゃん、それは違うわ。私達が食べ慣れてるカレーライスはブリタニアからレシピが伝わって、扶桑で改良発展したものなのよ。それに私が作るのは、実は味の根底を作るのに鰹節を入れてるの」
「そうか。大尉が作るカレーのあの旨味は鰹節のイノシン酸のものだったのか。なんて奥が深い……」
「なんなのそれ~」
「アンジーがまた妙なところに感心をしめしているわ……」

マルチナとフェルナンディアが、顎に手をして感心しきるアンジェラを見て肩をすぼめた。
扶桑組に元気をつけたい隊長のフェデリカは、一つ提案した。

「ところで竹井。欧州産だけどうなぎが手に入りそうなの。いつか作ってもらったウナジュー、またできないかな」
「ウナジュー? わあ、あれ美味しかったですねえ、大将」
「ああ、あのライスボールの上に焼いたうなぎ乗せたやつか。思いのほかよかったな」

うな重はジェーンとドミニカだけでなく、504みんなに受けが良かった扶桑料理だ。

「うな重? フェデリカ隊長、残念だけどタレに使う醤油や味醂が入手できなくて……」
「それじゃあ、わたしがブリタニアのうなぎの煮こごりを……」
「それだけはやめてくれシェイド中尉、それが最後の晩餐にでもなったら私は化けて出るぞ! 隊長、これは予想以上に深刻な事態だ!」

ばむっとテーブルを叩いて立ち上がったのはまたもアンジェラ。

「アンジーの食へのこだわりは相当ねぇ、ルチアナ」
「実際扶桑料理は美味しいですよ。食材そのものの味をシンプルに生かすところなんかロマーニャの料理と共通するところも多いですし。でも扶桑人以外で扶桑食材の補給をここまで憂いている人は他にいないかもしれませんね、フェル隊長」

赤ズボン隊の隊長フェルナンディアがうんうん頷くのを眺め、504JFW司令のフェデリカ隊長は、特に扶桑メンバーとアンジェラの士気低下を真面目に心配するのであった。

「困ったわねえ。さすがにこの事態はロマーニャ王室に掛け合っても解決できないし……。今のとこ竹井が見つけたっていう水中探信ができる新人君だけが頼りってことね」
「そうですね……。でもその子、まだ入隊したばっかりなんですけど」




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506統合戦闘航空団(ノーブルウィッチーズ)A部隊


「扶桑からの補給が本当に来なくなるらしいわ」

ロザリーはハインリーケと廊下で話をしながら歩いていた。

「じゃが506には扶桑のウィッチは黒田中尉しかおらんし、機体もメッサーシャッフルbf109k、武器もMG42を通常使っておる。それほど影響ないのではないか?」
「そうね。他の基地は扶桑のメンバーがもっといるし、その人達がよく扶桑料理を作るから、ずいぶん大騒ぎになっているそうよ」
「ほう~。黒田中尉はたまに思いついたような時しか料理はしないからな。我が基地は静かで済みそうではないか」
「幸いな事ね。あら?」
「む。あれはルクシック中尉か?」

隊長の部屋の前に立っていたのは506JFW B部隊のカーラ・ルクシック中尉。彼女は今日たまたま連絡任務のためA部隊を訪れていた。連絡が終わった後、邦佳の部屋に遊びに行っていたはずだ。
反対側を向いていたので二人がやって来たのに気付くのが遅れたカーラは、まったく不意討ちを食らったような顔をした。

「げっ!! く、那佳!」

部屋の中では黒田那佳が隊長の電話を使って誰かと喋っていた。

「黒田のおじいさん? 何とか扶桑食材をこっちに送れない? ……知ってますよ、今簡単に扶桑と荷物の行き来が出来ないこと。だからこそ今それがあればこっちで大儲け出来るの間違いなしなんだけど! 黒田家の人脈とネットワークを使って何とか……。そうそう、その一崎さんって娘が活躍する前までが勝負なんだって」
「逃げろ、那佳! って、わあ~!」

外からカーラの絶叫と共にばむっとドアが開けられた。ハインリーケが鷹のような眼で執務室を見渡す。

「あわっ!」
「ん? 黒田中尉か? 誰と電話してるんだ? 隊の電話で」
「ウィトゲンシュタイン大尉! グリュンネ少佐!」
「え? 扶桑? あらあら~黒田中尉、そういうこと。何の話かは置いとくとして、通話料はお給料から引かせてもらうわね~」
「そ、そんな、隊長ー!」

国際電話無断使用の現行犯で現場を抑えられて涙目の那佳。

「カーラさん、何やってたんですかー」

そのカーラは、ハインリーケに襟首持たれて持ち上げられた飼い猫のようになっていた。

「くっそー、那佳の口車なんかに乗るんじゃなかった……。やっぱ君はプチ守銭奴で止めておけばよかったんだよ。大それたことしようとするから……」
「うう、当然分け前は無しですからね!」
「分け前になるもの稼いでないじゃんか」




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503統合戦闘航空団(タイフーンウィッチーズ)


503の拠点があるチェリャビンスクにはシベリア鉄道の駅があり、扶桑勢力圏の浦塩から物資が補給できるので、今のところ扶桑食の危機はなかった。




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505統合戦闘航空団(ミラージュウィッチーズ)


カスピ海のバクーに拠点を構える505JFWは、扶桑食材に限らず、燃料以外の全ての補給を南のペルシアに陸揚げされる扶桑からの物資に頼っており、今回の輸送船団の運航停止には最もダメージを受けた統合戦闘航空団となっていた。それだけに潜水型ネウロイの駆逐を待っている暇はなく、ただちに新たな補給路を開設するため動いていた。
それは同じく東部に戦線を張る503JFWと連携するというもので、503基地のあるチェリャビンスクにシベリア鉄道で運ばれてくる物資を陸路でカスピ海北部のアストラハンまで輸送し、そこからカスピ海を海上輸送してバクーまでの補給線を確保しようとしていた。シベリア鉄道の始点は浦塩なので、補給線が機能すれば扶桑の物資には事欠かないはずだ。




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507統合戦闘航空団(サイレントウィッチーズ)


部隊活動が極秘とされている507JFWは、そのホームベースのカウハバを空にして、どこか前線の基地へ整備部隊ごと出払っていて消息不明だった。
補給物資の集積拠点はカウハバ基地。補給担当のところには各ウィッチから個人的な要求も来ており、入手できたときに個人用に割り当てられた棚へストックする。帰れないまでも寄り道した時などにさっと持って行けるようにしてあった。
例えばビューリングの棚にはいつもタバコとウイスキーが切れることなく積まれている。オヘアの棚にはコーラの瓶といつのお祝い用か冷凍七面鳥が鎮座していた。
迫水ハルカのところには趣味の手錠としめ縄で柱に縛り付けられてなんと味噌樽があった。
しかし留守が多いカウハバ基地。人目が少ないことをこれ幸いに他基地からの銀蠅が多数侵入し、ハルカの味噌樽の中身は銀蠅し尽くされて空っ欠になっていた。




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508統合戦闘航空団(マイティウィッチーズ)


大西洋で作戦行動中の空母部隊の508JFWは、扶桑から随伴させている補給艦がいる他、太平洋横断ルートでの扶桑からの補給を手配していた。今のところ扶桑食枯渇の問題は起きてない。




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シンガポールを発したブリタニアの輸送機群は、横須賀の追浜海軍航空基地に舞い降りた。
輸送してきたブリタニア製の高性能ソナーは直ちにドックへ送られ、搭載を待っていた駆逐艦へ持ち込まれていった。またバラされて運ばれてきた前方投射型爆雷発射機「ヘッジホッグ」は海軍工厰造兵部に送られると、さっそく設計図と見比べ、同じものの作成に取りかかる。重たくて嵩張るヘッジホッグと弾薬は飛行機で大量輸送するわけにいかないので、パナマ運河経由の輸送船で送り出されることになったが、それでは到着まで時間がかかりすぎるので、扶桑でも生産を試みてみるのだ。


そんな飛行場にエコノミー症候群になりかけた陸軍の男が腰をたたきながら降り立った。ブリタニアの輸送機に便乗してやってきた、というよりはソナーと一緒に運ばれてきたと言う方が正しいように見える、「ハナG」こと扶桑陸軍アフリカ砂隊の金子主計中尉である。
疲れてぐったりしていたが、久しぶりの冬の扶桑の冷えた空気を顔に晒して目を覚ますと、古巣へ戻るかと陸軍基地へ移動しようとしたところで、海軍の伝令に呼び止められた。

「金子中尉。北アフリカの砂隊より御伝言を預かっております。暗号のようです。さっぱり読めません」

受け取った紙切れに羅列された砂隊独自の暗号を解読すると、加東隊長からだった。

『欧州各地の扶桑部隊も扶桑食材が枯渇しかけている。マルセイユから保存用にカーヴを借りてるから、持てるだけ大量に確保し持ち帰ること。売上益の配分は優遇してあげるわよ(ハート)』

加東隊長は商売する気らしい。ワイン保存用のカーヴなら味噌醤油の保存にも最適だろう。砂漠の岩山に開けた穴の中は温度湿度が一定に保たれていて、意外と保存性がいいのだ。
だがその前に大問題があると思うのだが。
その大量の物資、どうやって欧州や北アフリカへ持ち帰るのだ?
それができないから大騒ぎしてるんだろう?
なにしろ大量輸送の本職の海軍さんが困り果てているのだ。


金子主計中尉は陸軍の相模原補給厰に行くと、正規の北アフリカ戦線向けの補給品がどうなっているかを確認した。
なんと、先日のHK01船団に組み込まれており、積み荷の安否は不明だと言ってきた。輸送船は沈んだか、生き残っていれば香港に戻っているだろうとのこと。少なくともまだ東南アジア圏を出られずにいるということだ。

「武器弾薬はインドや中東、南アフリカの倉庫を浚って目処がついてる。食料品だけどうにかしたいんだがな」
「大量輸送は海軍さんが運んでくれないことにはどうにも……。陸軍も輸送機の臨時便を増発してますから頼んでみては? でも航続距離が短いから海軍機より時間がかかるのと、噂によると順番待ちが相当激しいそうですよ」

輸送手段は後回しにして、ひとまず糧秣廠に次の補給品の前借りをすることにし、割り当てを受けた。

「ブリタニアの輸送機が戻るのにまた便乗させてもらうか。あの隊長になら顔が利くし」

横須賀に電話し、追浜にいるブリタニア輸送機隊と連絡を付け、帰りの便に乗せてもらうよう頼んでみた。ところが帰りの便には、ブリタニア向けの軍需品で一杯で、金子主計中尉一人を乗せるくらいならなんとか出来るが、積み荷は無理と言われてしまった。

倉庫を振り返るハナG。調達した食料品はたっぷり大型トラック1台分あった。ストームウィッチーズ分だけではない。加東隊長のご要望にお応えしたからだ。
積みあがる物資を見上げた金子主計中尉はしばらく腕組して考えた末、最終手段に出ることにした。

「暗号電報を1本頼む。宛ては北アフリカ軍団総司令だ」




続く


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扶桑食材調達ダービーのトップにいるのは金子主計中尉のようですが、さしものハナGをもってしても輸送がネックになってます。
さて今回は統合戦闘航空団総なめの回でした。
意外と501の人と交流の多かったのが506ノーブルウィッチーズですが、天音ちゃんもご覧の通りワールドウィッチーズと広範囲に絡んでいけるものと思っております。
3期の舞台となることが決定した502JFWはこれから放映なので、新たに設定された主人公ともどもどんな会話するのか、想像の範囲で書きました。判明したら書き直そうかしら。
次回は再び天音ちゃんたちの訓練の模様。投稿は少し間が開くかもしれません。
(本話をハーメルンに掲載したのは2016年5月15日でした)



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Ujiki,oO

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今まで色々とありがとうございました。
by Ujiki,oO (2018-08-09 12:03) 

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